岩波書店に「説明」 縁故採用で事実確認 厚労省
2012.03.05
【労働新聞 ニュース】
厚生労働省は、「著者等の紹介」を応募要件とする岩波書店の採用応募方法に対し、公正採用選考の実施を要請した。
今年2月上旬に一般紙が報道した同社の縁故採用問題では、応募者の基本的人権を尊重し、広く応募の門戸を開き、適性・能力に応じた公正採用を求めている厚労省の方針に反する可能性がある。
厚労省では、事実関係の確認を行った結果、今回の応募方法は、応募者の熱意・意欲を把握する目的があったこと、また著者等の紹介を選考基準とせず、筆記試験と面接により厳正な選考を行う考えであることが分かった。厚労省による説明の結果、著者等の紹介を得るのが難しい希望者に対しても応募機会を確保していく方向としている。
今後も同社の募集・採用が、公正選考の趣旨に沿っているか「しっかり注視していく」という。
平成24年3月5日第2863号1面 掲載