【特集2】職場の熱中症に警戒 6割超が高温多湿の屋内で WBGT値測定して低減策を
2020.07.10
【安全スタッフ 特集】
厚労省のまとめによると、昨年の熱中症による労働災害件数は829人。死傷者の数は過去10年間で製造業が初めて建設業を上回り、炎天下だけでなく屋内作業でも警戒が必要という。今号では、予防のポイントと製造、建設現場の対策例を一挙紹介。暑さ指数を目安にした職場環境の改善や水分・塩分補給、作業者の健康確認の取組みをヒントに活動を進めたい。
炎天下の作業に限らず発症
2019年に職場で発生した熱中症による労働災害の被災者は829人でうち死亡者は25人(7月1日号ニュース欄既報)。酷暑により発症者が倍増した前年から減少はしたものの、死傷者数はここ10年間で2番目に多く、減少傾向はみられない。
厚労省の分析によると、建設業、製造業の2業種が全体の発症者の約40%を占めている。また、例年と異なる傾向として、製造業の発生者数が建設業を初めて上回った。製造業の発生者の約66%は明らかに屋内で作業に従事していた状況だったという。炉の近くや厨房など特定の熱源から近い場所だけでなく、熱源が近くになくても高温多湿の室内で多く発症していたことから、「炎天下の作業に限らず、屋内でも高温、多湿の状況下では業種を問わず熱中症発症のリスクがあることに気を付けてほしい」(厚労省労働衛生課)としている。…
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2020年7月15日第2358号 掲載