生産性本部・茂木会長 「我われの出番到来」 新たな運動立上げ決意
2017.01.23
【労働新聞 ニュース】
日本生産性本部の茂木友三郎会長は、1月6日に東京都内で開いた賀詞交歓会で、「今こそ日本生産性本部の出番。第2の生産性運動を本格的に立ち上げていく」と話した。
茂木会長は、16年末に公表した日本の時間当たり労働生産性がOECD加盟35カ国中20位と低迷したことに触れ、生産性の向上を担う中核機関としての役割を果たしていく決意を表明。日本経済の7割を占めるサービス産業の生産性が米国の半分程度にとどまる点を問題視し、この部分の大きな引上げを通じて日本全体の生産性向上につなげる考えに言及した。
政府でさえ出遅れる産性に関するデータや指標の整備をはじめ、生産性に関する研究体制の構築に取り組む考えだ。
喫緊の課題には「潜在成長力の向上」を挙げ、経済の新陳代謝を促す開業率(廃業率)を高めるべきとし、ベンチャービジネスの創出を促す環境整備が必要と述べた。
政府が進める働き方改革については、「生産性向上に結び付いてこそ」と発言。そのために労使で対話を重ねるとし、政府による一方的労使自治への介入を牽制した。働く意思と能力のある多様な人材が、誰でも活躍できる環境整備を強く訴えた。
平成29年1月23日第3097号4面 掲載