がん治療と就労両立に事例集 中小企業での体制整備方法示す 京都工場保健会
2020.11.26
【安全スタッフ ニュース】
(一財)京都工場保健会は、中小企業のがん患者の就労に関する事例・ハンドブックを公開した。中小企業向けに従業員のがん治療と就労の両立支援のポイントを解説したもので、治療のために手術や休業することになったケースを想定し、休職制度の整備や復職までの手続き、両立支援コーディネーターの活用、体調不良への就業上の配慮といった就業継続のための措置などをまとめている。大企業に比べて人材に代わりが利きづらい中小企業では、日ごろから多能工化の促進や業務情報の共有によって休業に備えておくことが必要になる。従業員の入院にあたって業務透明化の必要性を痛感し、代理で業務を進めるためのマニュアルを整備した事業場の例も紹介した。「産業保健スタッフが関わる機会の少ない中小企業では、人事労務担当者が中心になって両立支援を進めなくてはならない。取り組みの参考にしてもらいたい」としている。
事例集は、厚生労働省のがん対策推進総合研究事業「がん患者の就労継続及び職場復帰に関する研究」(代表研究者:遠藤源樹・順天堂大学准教授)で得た事例をもとに作成したもの。研究報告書とともに同協会ホームページから閲覧することができる。
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