割増賃金の算定におけるいわゆる在宅勤務手当の取扱いについて
[10年保存]
機密性1
令和7年4月1日から
令和17年3月31日まで
基発0405第6号
令和6年4月5日
都道府県労働局長 殿
厚生労働省労働基準局長
(公印省略)
割増賃金の算定におけるいわゆる在宅勤務手当の取扱いについて
標記については、規制改革実施計画(令和5年6月16日閣議決定)において、「厚生労働省は、在宅勤務をする労働者に使用者から支給される、いわゆる在宅勤務手当について、割増賃金の算定基礎から除外することができる場合を明確化するため、在宅勤務手当のうちどのようなものであれば、合理的・客観的に計算された実費を弁償するもの等として、割増賃金の算定基礎から除外することが可能であるかについて検討し、必要な措置を講ずる。」とされたところである。
今般、当該閣議決定に基づき、いわゆる在宅勤務手当が実費弁償と整理され、割増賃金の基礎となる賃金への算入を要しない場合の取扱いを下記のとおり示すので、了知されたい。
なお、各企業において、いわゆる在宅勤務手当を下記2及び3に照らして実費弁償と整理する上では、下記4のとおり、労働者に支払われる割増賃金額が減少することとなり、労働条件の不利益変更に当たると考えられるため、法令等で定められた手続等を遵守し、労使間で事前に十分な話合い等を行うことが必要であることに留意するべきであることを、念のため申し添える。
記
1 割増賃金の基礎となる賃金
労働基準法(昭和22年法律第49号。以下「法」という。)第37条第5項及び労働基準法施行規則(昭和22年厚生省令第23号。以下「則」という。)第21条により、割増賃金の基礎となる賃金に算入しない賃金は、家族手当、通勤手当、別居手当、子女教育手当、住宅手当、臨時に支払われた賃金及び一箇月を超える期間ごとに支払われる賃金とされている。
在宅勤務をする労働者に使用者から支給されるいわゆる在宅勤務手当については、労働基準関係法令上の定めはなく、企業においては様々な実態がみられるが、一般的には法第37条第5項及び則第21条に規定する賃金に該当しないと考えられるため、当該手当が法第11条に規定する賃金に該当する場合には、割増賃金の基礎となる賃金に算入されることとなること。…
この記事の全文は、労働新聞・安全スタッフの定期購読者様のみご覧いただけます。
▶定期購読のご案内はこちら
労働新聞・安全スタッフ電子版へログイン
労働新聞・安全スタッフ電子版は労働新聞・安全スタッフ購読者専用のサービスです。
詳しくは労働新聞・安全スタッフ電子版のご案内をご覧ください。