石綿による疾病の認定基準の一部改正に係る運用に関し留意すべき事項等について
基労補発0701第1号
平成22年7月1日
都道府県労働局労働基準部長 殿
厚生労働省労働基準局
労災補償部補償課長
石綿による疾病の認定基準の一部改正に係る運用に関し留意すべき事項等について
石綿による疾病の認定基準(以下「認定基準」という。)については、本日付け基発0701第10号「石綿による疾病の認定基準の一部改正について」をもって改正されたところであるが、その具体的運用に当たっては、下記の事項に留意されたい。
記
1 改正の趣旨・背景
びまん性胸膜肥厚の著しい呼吸機能障害(従来の肺機能障害と同義)の判定方法について、改正に至る背景は、「石綿による疾病の認定基準に関する検討会」第一次報告書の「1.はじめに」に記述されているとおりであるが、改正の趣旨は、次のとおりである。
すなわち、従来、石綿によるびまん性胸膜肥厚による著しい呼吸機能障害の判定方法については、じん肺法(昭和35年法律第30号)によるじん肺の管理区分を決定する際に用いる判定方法を準用していたところであるが、石綿によるびまん性胸膜肥厚による呼吸機能障害については、通常、拘束性換気障害を呈することが特徴であることから、その特徴に適合した判定方法を採用することとし、具体的にはパーセント肺活量(%VC)が60%未満である場合に著しい呼吸機能障害があると判定することとした。ただし、現時点では、拘束性換気障害に閉塞性換気障害が合併することがあり得ることを否定できないことから、パーセント肺活量(%VC)が60%未満に低下していない場合であっても、一定の要件を満たす場合には著しい呼吸機能障害があると判定することとしたものである。
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