「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」の実施について
基安発0310第2号
平成29年3月10日
都道府県労働局長 殿
厚生労働省労働基準局
安全衛生部長
(公印省略)
「STOP!熱中症クールワークキャンペーン」の実施について
熱中症の予防については、第12次労働災害防止計画(以下「12次防」という。)において、重点とする健康確保・職業性疾病対策の一つとしてあげられており、平成20年から24年までの5年間と比較して、平成25年から平成29年までの5年間の職場での熱中症による休業4日以上の死傷者の数(各期間中(5年間)の合計値)を20%以上減少させる、との目標が設定されている。
これまで、平成21年6月19日付け基発第0619001号「職場における熱中症の予防について」に基づく対策をはじめとして、毎年、重点事項を示して、その予防対策に取り組んできたところであるが、12次防期間中の発生件数は、平成29年1月現在の速報値で、平成20年から24年までの5年間の発生件数の95%に達し、あと1年を残して、12次防期間中の目標件数を上回る状況となっている。
このうち、平成28年における熱中症の発生状況は、死亡災害については対前年で大幅増加となった平成27年を下回り平成26年並みになったが、死傷災害については、平成27年と同程度となる見込みである(別紙)。
熱中症の予防のためには、その発症の評価指標となるWBGT値(暑さ指数)を測定し、その結果に基づき適切な措置を講じることが必要であるが、今般、簡易にWBGT値を測定できる「電子式湿球黒球温度(WBGT)指数計」について、その精度を担保するための日本工業規格が制定され、JIS B 7922として3月21日に公示される予定となっている。
このような状況を踏まえ、日本工業規格に準拠したWBGT測定器の普及を図り、職場における熱中症予防対策の徹底を図ることを目的として、関係省庁及び関係団体との連携の下、別添のとおり標記キャンペーンを実施することとした。
本キャンペーンは、これまで各団体において個々に実施されていた取組について相互に連携を図り、一体的に推進することにより、事業場における熱中症防止に対する意識の向上及び責任体制の確立を含む対策の徹底を図ることを目的としたものであり、本省においては、キャンペーンの準備期間に先立ち、連絡会議を開催し、関係団体における実施事項等について情報交換を行うとともに、関係団体が実施する事項について積極的な支援を行うこととしている。
ついては、キャンペーンの趣旨を踏まえ、3月中に事業者団体に対してキャンペーンへの取組について要請を行うとともに、4月から9月末までに実施する集団指導等あらゆる機会をとらえて、別添の実施要綱に記載された事項について取り組むよう、事業者に対し指導を行うこと。…
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