リスク評価結果等に基づく労働者の健康障害防止対策の徹底について
基安発0329第2号
平成31年3月29日
都道府県労働局長 殿
厚生労働省労働基準局安全衛生部長
(公印省略)
リスク評価結果等に基づく労働者の健康障害防止対策の徹底について
平成30年度の「化学物質のリスク評価検討会」において、1,2―酸化ブチレン等9物質についてリスク評価を行い、今般「平成30年度化学物質のリスク評価検討会報告書(以下「報告書」という。)が取りまとめられたところである。一方、1―ブロモプロパンについて、ばく露実態調査の結果、高いばく露が明らかとなったところである。
また、「化学物質による労働者の健康障害防止措置に係る検討会」において、酸化チタン(Ⅳ)に係る措置の検討を中断することとし、粉状物質である酸化チタンは長期間にわたって多量に吸入すると肺障害の原因となり得るものであるため、関係業界に対し注意喚起するとされたところである。
ついては、報告書等を踏まえ、過去に1,2―酸化ブチレン等11物質に係る有害物ばく露作業報告がなされた事業場に対して、別添1の記載例を活用して、下記の点について要請されたい。併せて、別添2により別紙の関係事業者団体等の長に対して、会員、傘下事業者等の関係者への周知等を要請しているので了知されたい。
なお、1,2―酸化ブチレン等9物質に関する有害性情報等については別添3を参照するとともに、報告書全文(本文及び別冊)等は厚生労働省のウェブサイトに掲載しているので、併せて了知されたい。
記
1.1,2―酸化ブチレン
初期リスク評価の結果、一部の事業場で、個人ばく露の推定値が二次評価値※を上回ると判定されたことから、ばく露の高い要因等を明らかにするため、詳細なリスク評価を行うことを予定している。また、ヒトにおける経皮吸収が指摘されている物質であることから、経皮吸収に関する知見の収集や保護具の使用等作業実態のデータを積み重ねた上で、経皮吸収の観点も含め、リスク評価を確定させることとする。
しかしながら、当該物質は有害性の高い物質であり、かつ、経皮吸収も含め、事業場において高いばく露が生じる可能性があることから、今後実施する詳細リスク評価の結果を待たず、速やかに、労働安全衛生法(昭和47年法律第57号)第57条の3に規定される危険性又は有害性等の調査を行うとともに、その結果に基づき、労働安全衛生規則(昭和47年労働省令第32号)第576条、第577条、第593条及び第594条に規定される措置等のリスク低減措置を講ずること。…
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