アール・エフ・ラジオ日本事件(東京地判平6・9・29) 55歳定年制は公序良俗に反し権利の濫用・信義則違反か? ★
1994.12.05
【判決日:1994.09.29】
社会的相当性欠くものでない
筆者:弁護士 牛嶋 勉(経営法曹会議)
事案の概要
被告は、ラジオ放送事業を主たる目的とする資本金5億円の株式会社であり、原告は、昭和33年11月1日被告会社に採用され、以来、主としてアナウンス業務に従事していた。
原告は、平成2年2月28日に満55歳に達し、被告会社は、同日をもって原告を定年退職扱いとした。
原告は、右退職扱いは55歳定年を理由とする解雇の意思表示であると主張し、これが公序良俗に反し、権利の濫用・信義則違反に該当するとして、原告が満60歳に達する日である平成7年2月28日まで労働契約上の地位を有することの確認と賃金の支払いを求めた。
判決のポイント
およそ定年退職制は、…
この記事の全文は、労働新聞の定期購読者様のみご覧いただけます。
▶定期購読のご案内はこちら
ジャンル:
平成6年12月5日第2035号10面 掲載