松下電器産業グループ(年金減額)事件(大阪地判平17・9・26) 退職金の一部を原資とした年金の減額分を請求 契約内容は支給方法の合意
2006.04.10
【判決日:2005.09.26】
退職金の一部を原資とする年金の給付利率を引き下げる措置に対し、105人の受給者から差額分を請求されたもので、大阪地裁は年金契約の実質は退職金支給方法の合意とした上、改廃条項を含む年金規程と就業規則との類似性を認定しつつ、就業規則の判例法理の解釈指針に沿って改定後の規程が受給者との契約内容になると判示、請求を棄却した。
改定の相当性認定 受給者を規律する
筆者:弁護士 中町 誠(経営法曹会議)
事案の概要
原告らは、被告またはそのグループの従業員であって、その退職にあたり、被告との間で、退職金を原資として年金契約を締結したものである。被告は、上記契約の締結後、原告らに対して支給する年金の給付利率を引き下げる決定をし、その決定に基づいて、従来に比べ少額の年金を原告らに支給した。
本件は、被告がした上記の決定が原告らとの間で効力を生じないとして、原告らが、被告に対し、引下げがなければ各支給日に支給されたであろう金額と、各支給日に実際に支給された金額との差額の支払いを求めた事案である。
判決のポイント
本件の年金規程には、「将来、経済情勢もしくは社会保障制度に大幅な変動があった場合、あるいは法制面での規制措置により必要が生じた場合は、…
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平成18年4月10日第2580号14面 掲載