日本アイ・ビー・エム事件(東京地判平15・10・1) 管理職の労組加入―協約の一部を解約できるか 組合員の範囲規定 独立性有し変更可能 ★

2004.07.05 【判決日:2003.10.01】
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 組合員範囲の条項の解約を通告、中間管理職を加入させた件で、組合費チェックオフ拒否などを不当労働行為でないとした都労委命令の取消しを求めた事案だが、中間管理職は使用者の利益代表者にあたらないとし、協約の一部解約は条項の独立性と一定要件のもとで許されると判示、命令の取消しを命じた。

全て解約より穏当 会社の対応は不当

筆者:弁護士 中町 誠(経営法曹会議)

事案の概要

 本件の3名は、B会社の従業員で、スタッフ専門職の専任以上の職位階層にあるが、組合が労使間の確認書の1項目(「ライン専門職および専任××部員以上のスタッフ専門職は非組合員とする」)の一部解約を通告した後、組合に加入した。B会社は一部解約を認めず、①同人らの組合員資格を認めずに組合費のチェックオフを拒否し、②上司のT所長が1名の執行委員就任撤回と役員名簿の訂正を求め、③Tが1名に「上級管理職としての職務と責任に反するような活動を行った場合は相応の処分を行う」と通告、上司のS、Kが他の2名に対しそれぞれ「ストライキに参加すると処分の対象となりうる」と通告した。

 そこで、組合らは東京都地方労働委員会に上記①~③の行為が不当労働行為に当たるとして救済を申し立てたが、都労委は上記各行為はいずれも不当労働行為に当たらないとして却下する命令を下したので、組合らが裁判所にこの命令の取消しを求める本件訴訟を提起した。…

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平成16年7月5日第2495号14面 掲載
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