ブックローン事件(東京地判平14・8・1) 配転拒否し指名スト、解雇には不当労働行為と対抗 業務命令違反で有効と認定 ★

2003.09.29 【判決日:2002.08.01】
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労組法に抵触せず 地労委判断を維持

筆者:弁護士 渡部 邦昭(経営法曹会議)

事案の概要

 甲は、セメント・生コン産業及び運輸・一般産業に関連する労働者により組織された労働組合である。

 会社(ブックローン㈱)は、出版物の長期月賦販売等を業とし、神戸市に本社を置くほか、全国に支社および営業店を有する。従業員数は約160人。

 昭和52年3月、従業員約10人で労働組合を結成し、全国印刷出版産業労働組合総連合会(全印総連)に加盟した。その後全印総連労組と運輸一般労組に分かれ、次いで昭和62年1月30日、運輸一般労組を脱退した者がブックローン労働組合を結成し、Aの配置転換問題を機に甲に加盟した。

 Aは昭和49年4月1日、会社に入社し、昭和60年4月から売掛金回収の業務(督促業務)に従事していた。この間、やはり会社に勤務していた妻aと結婚し、aは結婚した後も勤務を続け、昭和62年1月、業務部契約課に配属された。

 Aは全印総連労組に加入していたが、昭和62年5月6日、配置転換問題を機に同組合を脱退、翌7日、妻aが加入するブックローン労組に加入した。…

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平成15年9月29日第2458号14面 掲載
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