野村證券事件(東京地判平14・2・20) 課長代理に昇格させないのは女性差別か 「コース別人事」違法に ★
2002.06.24
【判決日:2002.02.20】
損害額算定困難と慰謝料支払を命令
筆者:弁護士 牛嶋 勉(経営法曹会議)
事案の概要
本件は、旧野村證券㈱の女性社員である原告ら12名(うち1名は訴訟係属中に退職)が、同期同学歴の男性社員は入社後13年次には課長代理(現在は総合職掌「指導職一級」)に昇格したのに原告らが課長代理に昇格していないのは、同社による女性差別のためであるとして提訴したもの。
同社の権利義務を引き受けた野村ホールディングス㈱に対し、在職中の原告ら11名について総合職掌「指導職一級」の職位にあるものとして取り扱われる地位にあること、および入社後13年次に課長代理へ昇格したことを前提とする退職慰労金規程、退職年金規程の適用を受ける地位にあることの各確認を求めている。
また入社後13年次に課長代理に昇格した場合の月例賃金、一時金と、原告らが現実に受領した月例賃金等との差額、慰謝料、弁護士費用を請求している。
訴訟係属中に退職した原告1名は、入社後13年次に課長代理に昇格した場合の月例賃金、一時金、退職一時金、年金一時金と、現実に受領した月例賃金等との差額、慰謝料、弁護士費用を請求するとともに、入社後13年次に課長代理へ昇格したことを前提とする退職年金額の確認を求めている。…
この記事の全文は、労働新聞の定期購読者様のみご覧いただけます。
▶定期購読のご案内はこちら
平成14年6月24日第2398号14面 掲載