安田生命保険事件(東京地判平9・6・12) 組合に同意求めたが拒否され一方的に変更 拒否権濫用と拘束力認める

1997.11.17 【判決日:1997.06.12】
  • list
  • クリップしました

    クリップを外しました

    これ以上クリップできません

    クリップ数が上限数の100に達しているため、クリップできませんでした。クリップ数を減らしてから再度クリップ願います。

    マイクリップ一覧へ

    申し訳ございません

    クリップの操作を受け付けることができませんでした。しばらく時間をおいてから再度お試し願います。

同意約款の趣旨は 労使の理解と納得

筆者:弁護士 牛嶋 勉(経営法曹会議)

事案の概要

 会社は、営業職員らの給与等について定めた少数組合との労働協約を解約し、新たにこれらを盛り込んだ就業規則を定めた。

 少数組合は、右労働協約の解約・就業規則の制定は協議約款(実質は同意約款)等を無視し、一方的に不利益変更を行った不合理なものであると主張して、右就業規則が同組合の組合員には適用されないことの確認を求め、また、同組合の組合員らは、差額賃金(右労働協約と同一内容で算出した得ベかりし賃金額と右就業規則に基づいて実際に支給された賃金額との差額)の支払いを求めた。

判決のポイント

 被告と原告組合との間には、給与等の基準に関する事項を変更する場合は、予め「協議の上」行う旨の労働協約が存するところ、本件就業規則の変更等は、原告組合に所属する組合員らの給与等の基準に関する事項を変更するものであるから、被告としては、本件就業規則の変更等にあたり、原告組合との間で「協議」を行うことが必要である。……右「協議」とは、通常いわれる「協議」とは異なり、被告と原告組合との合意を意味するものとされる(右労働協約21条1項)。…

この記事の全文は、労働新聞の定期購読者様のみご覧いただけます。
▶定期購読のご案内はこちら

労働新聞電子版へログイン

労働新聞電子版は労働新聞購読者専用のサービスです。

詳しくは労働新聞・安全スタッフ電子版のご案内をご覧ください。

平成9年11月17日第2177号10面 掲載
  • 広告
  • 広告

あわせて読みたい

もっと見る
ページトップ
 

ご利用いただけない機能です


ご利用いただけません。