判決年月1992年3月の労働判例

1993.12.06 【判決日:1992.03.23】
葛城酒類販売事件(平4・3・23大阪地判) 使用人兼務役員の退職金・賞与・預託金返還の取り扱いは
ジャンル:
  • 労基法の基本原則
  • 取締役・調査役

株主総会の決議が必要 筆者:弁護士 安西 愈(中央大学講師) 事案の概要  本件は、被告会社の業務取締役営業部長たる地位にあった者の遺族が、会社に、①退職金および賞与の支払い、②預託株式の買い上げ代金の返還、③預託金の返還を求めて訴えたのに対し、会社は請求権のないこと、損害賠償との相殺などを主張して争ったものである。  一般に、取締役であ……[続きを読む]

1993.04.19 【判決日:1992.03.23】
ワールド証券事件(平4・3・23東京地判) 従業員の不法行為による損害賠償責任と身元保証人の責任
ジャンル:
  • 労働契約
  • 賠償予定

形式的保証人は責任も制限 筆者:弁護士 渡辺 邦昭(経営法曹会議) 事案の概要  会社(ワールド証券株式会社)の歩合外務員(歩合報酬によって、証券会社に代わって有価証券の売買その他の取り引きを行う外務員)であったAが、会社の業務命令(大成物産からの注文は、翌10月3日に本件内金1億5000万円が入金されるまでは新たに受けてはならない)に違……[続きを読む]

1993.03.01 【判決日:1992.03.26】
千代田化工建設事件(平4・3・26横浜地判) 赤字部門を分離独立、移籍出向拒否者を解雇したが…
ジャンル:
  • 解雇
  • 解雇権の濫用
  • 配転・出向

必要性、合理性に欠け無効 筆者:弁護士 宮本 光雄(経営法曹会議) 事案の概要  会社は、業績の悪化に対処するため第一次非常時対策として赤字部門の工場を子会社として分離独立させ、同工場の主として技能系従業員の希望を募って移籍させるなどして合理化につとめた。しかし、それでも経営は改善されなかったため会社は、第二次非常時対策として残りの技能系……[続きを読む]

1992.07.27 【判決日:1992.03.31】
豊南学園事件(平4・3・31東京地判) 契約を反復更新した有期雇用者への雇止めの効力
ジャンル:
  • 更新拒否(雇止め)
  • 解雇

解雇に関する法理を類推 筆者:弁護士 畑 守人(経営法曹会議) 事案の概要  1、被告は高等学校を経営する学校法人であり、教員には教諭、専任講師、非常勤講師の3種類の形態がある。教諭は期間の定めのない労働契約で雇用されるが、専任講師、非常勤講師は1年間の期間の定めのある労働契約となっている。もっとも、専任講師の採用方法・労働条件は、給与が……[続きを読む]

1992.07.13 【判決日:1992.03.27】
ザ・チェース・マンハッタン・バンク事件(平4・3・27東京地判) 事業閉鎖で責任者の解雇は ★
ジャンル:
  • 整理解雇
  • 解雇

地位特定した雇用契約なら 筆者:弁護士 渡部 邦昭(経営法曹会議) 事案の概要  被告は、アメリカの財閥で多国籍企業のロックフェラーグループの金融部門の中心をなす銀行であり、原告は、リース事業を含む外資系企業において営業部長兼財務部長の職にあったが、語学に堪能であったことから、転職し、昭和61年4月1日、被告との間で雇用契約を締結し、同年……[続きを読む]

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