判決年月1997年2月の労働判例

1997.10.06 【判決日:1997.02.19】
日本大学病院事件(東京地判平9・2・19) 経営主体の変更と雇用契約上の地位は? 当然には承継されない
ジャンル:
  • 労働契約
  • 承継

当事者間の合意と労働者の同意必要 筆者:弁護士 渡部 邦昭(経営法曹会議) 事案の概要  開設当初から業績の悪かった練馬区医師会病院は、平成2年3月、その経営を断念し、病院経営主体の変更を練馬区に一任することにした。練馬区は新経営主体の選定作業に入り、平成3年1月、日本大学に決定した。これを受けて日大は、「医師会病院の医師、職員については……[続きを読む]

1997.09.29 【判決日:1997.02.12】
神戸化学工業事件(大阪地判平9・2・12) 減給、降格したうえで懲戒解雇処分に 相当性欠き濫用に当たる
ジャンル:
  • 懲戒・懲戒解雇
  • 懲戒権の濫用
  • 昇給昇格・降格

退職金の不支給措置は苛酷にすぎる 筆者:弁護士 山田 靖典(経営法曹会議) 事案の概要  Xは、Y社との間で、昭和59年11月、雇用契約を締結し、平成5年9月にはY社の製造課長に就任、原料から製品を製造する部門の責任者となった(Y社の製造部門には、部長職はいない)。  Y社はXに対し、製品に不良品を発生させたことの報告の遅れと平成7年5月……[続きを読む]

1997.07.21 【判決日:1997.02.04】
朋栄事件(東京地判平9・2・4) 退職勧告に「グッドアイデア」の返答? 合意退職とは認められない
ジャンル:
  • 退職
  • 退職勧奨

外国人労働者との誤解と不信が要因 筆者:弁護士 中山 慈夫(経営法曹会議) 事案の概要  本件は、会社とカナダ人労働者Xとの間で退職合意の事実が争われ、Xが会社に対して労働契約上の地位確認及び賃金等請求を行った事件である。  Xは平成6年の夏期休暇期間経過後も約1週間会社に無断で出勤しなかったので、上司の部長が感情的になり「ファイヤー(解……[続きを読む]

1997.05.26 【判決日:1997.02.28】
第四銀行事件(最判平9・2・28) 定年延長と賃金等の不利益変更の効力? 必要性等の合理性認める ★
ジャンル:
  • 定年制
  • 就業規則の不利益変更
  • 賃金・賞与

多数組合が合意した事実を重視 筆者:弁護士 中町 誠(経営法曹会議) 事案の概要  Yは地方銀行であり、Xは、昭和28年4月にYに入行し、平成元年11月4日を以って60歳達齢により退職した者である。  Yは昭和58年4月に全従業員の約9割を構成員とする従業員労働組合と労働協約を締結し(但しXは非組合員)、60歳定年制を採用(従前は満55歳……[続きを読む]

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