休日振替と代休の違いに注意が必要 筆者：弁護士　加茂 善仁（経営法曹会議） 事案の概要 　Ａ会社は、平成９年１月９日破産宣告を受け、Ｙらが破産管財人に選任されている。Ｘらは、同年１月６日に解雇されるまでＡ会社に雇用されていた。 　Ａ会社においては、従業員の休日は週１回（ただし４週６休）とされていたほか、国民の祝日、冬季及び夏季に各２日間並……[続きを読む]

禁止規定なくても　社会的相当性逸脱 筆者：弁護士　山田 靖典（経営法曹会議） 事案の概要 　Ｘ医療法人は、平成６年４月28日、医師のＹを雇用し、Ｘの経営する共立クリニック（大阪市中央区）の院長として勤務させていた。共立クリニックでは、平成７年３月１日時点で、87名の患者が人工透析のため通院していた。Ｙは、同年１月23日付けで、同年２月28……[続きを読む]

過大負担認識の上過重な業務に配置 筆者：弁護士　渡部 邦昭（経営法曹会議） 事案の概要 　Ａ（死亡時33歳）は、昭和54年にＹ会社に入社、システムエンジニア（ＳＥ）として働いていた。Ａは入社時に境界域高血圧症が認められたが、日常的には健康で、自宅から約１時間30分かけてＹ会社に通勤していた。 　Ａは、平成元年５月、顧客から受注したコンピュ……[続きを読む]

継続期待に合理性あるか否かで判断 筆者：弁護士　加茂 善仁（経営法曹会議） 事案の概要 　建設機械のリース等を業とするＹ会社の、独身寮の住み込み管理人兼賄婦として雇用されていたＸは、平成３年５月に、定年年齢57歳となったとき、Ｙ会社の社長から「長い間、ご苦労様でした。これは退職金です」といわれ、退職金名目で34万円余を支給され、受領した。……[続きを読む]

研修か業務か派遣の実質で判断に差 筆者：弁護士　中町 誠（経営法曹会議） 事案の概要 　原告会社の社員であった被告Ａは、在籍中、原告会社の海外企業研修派遣制度によって、当時原告会社が49％の株式を所有していたアメリカのＳ社本社財務部に派遣された。右派遣制度には海外企業研修員派遣規則があり同12条には「研修員が研修期間中、または研修終了後５……[続きを読む]