判決年月1998年7月の労働判例

1999.04.19 【判決日:1998.07.17】
大通事件(大阪地判平10・7・17) 得意先従業員への暴言・誹謗を理由とする解雇? 解雇権の濫用とはいえない
ジャンル:
  • 勤務成績不良
  • 解雇

休職処分に「辞めたるわ」と飛出す 筆者:弁護士 山田 靖典(経営法曹会議) 事案の概要  Xは、Y社に平成7年2月に雇用され、Y社の得意先K社へ定期的に線状鋼材を運搬、荷積、荷降する業務に従事していたが、平成8年8月23日、K社構内で同社の従業員Mに対し、Mに明確な落ち度もないのに自らの思い込みから、「殺したろか」等の暴言を吐いて脅迫し、……[続きを読む]

1999.03.01 【判決日:1998.07.15】
フットワークエクスプレス(山口店)事件(山口地判平10・7・15) 解雇無効とされた者の他で得た収入の扱いは? 賃金の4割までは控除可
ジャンル:
  • 支払い5原則
  • 賃金

収入と対応する支給対象期間に限る 筆者:弁護士 中山 慈夫(経営法曹会議) 事案の概要  本件は、トラック運転業務に従事する従業員Xが運転中に起こした車両事故に関する解雇事件である。  会社はXが右事故に際し、被害車両に損害を与えたことを認識しながら、あえてこれを放置した、いわゆる当て逃げであること、事故後もその責任を認めず故意に報告を怠……[続きを読む]

1999.02.01 【判決日:1998.07.16】
協成建設工業ほか事件(札幌地判平10・7・16) 出向者がうつ病で自殺 遺族が損害賠償の請求 過労原因と、出向先に責任
ジャンル:
  • 労災
  • 損害賠償

今や避けられない精神疾患の“管理” 筆者:弁護士 井上 克樹 事案の概要  本件は、札幌建設運送事業協同組合(以下、出向元という)から、協成建設(以下、出向先という)に出向していた出向社員が、出向先における平成7年8月から翌年3月までに従事した国道建設工事における長時間労働によって「うつ病状態」となり、この結果、平成8年3月10日自殺した……[続きを読む]

1999.01.25 【判決日:1998.07.07】
グリン製菓事件(大阪地決平10・7・7) 余力あるなかでの会社解散と全員解雇の効力? 解雇権の濫用に当たり無効
ジャンル:
  • 企業解散
  • 解雇

整理解雇4条件の類推適用には疑問 筆者:弁護士 中町 誠(経営法曹会議) 事案の概要  Y会社は、小売店舗等を取引先とする製菓会社であったが大手スーパーの進出や消費者の菓子離れ等でやがては赤字経営になるとの状況のため、経営者らが経営を続ける意欲を喪失し、余力のあるうちに廃業したいと考え、Y会社を解散し、Y会社の従業員であったXら35名を含……[続きを読む]

1998.12.21 【判決日:1998.07.13】
富山第一高等学校事件(富山地労委命令平10・7・13) 定年退職者への再雇用拒否は不当労働行為か? 慣行の形成といえずOK ★
ジャンル:
  • 更新拒否(雇止め)
  • 解雇

再雇用するか否か明確な基準策定を 筆者:弁護士 牛嶋 勉(経営法曹会議) 事案の概要  昭和34年5月に社会科担当の教諭として採用されたKは、労働組合の支部副執行委員長等の経験者であり、平成8年3月末に定年退職となった。また、昭和36年に国語科担当の教諭として採用されたTは、組合の支部副執行委員長の経験者であり、平成9年3月末に定年退職と……[続きを読む]

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