判決年月2003年3月の労働判例

2004.02.09 【判決日:2003.03.26】
大森陸運ほか2社事件(神戸地判平15・3・26) 会社解散は偽装、営業譲渡先の雇用承継を要求 会社間に実質的同一性なし ★
ジャンル:
  • 労働契約
  • 承継

 業績不振による会社解散で解雇された従業員が、解散は偽装で解雇は無効、機材購入や一部解雇者を雇用した取引先を営業譲渡先として労働契約の承継を訴えたが、会社解散による解雇は合理的理由を有し、事前協議の実態などから解雇権の濫用はなく、営業譲渡契約の成立も推認できないとして斥けた。 単に資産譲渡のみ 解雇は有効と認定 筆者:弁護士 加茂 善仁(……[続きを読む]

2004.02.02 【判決日:2003.03.31】
日本ポラロイド事件(東京地判平15・3・31) 中途採用者が退職、入社時支給の一時金返せ 返還約定は労基法16条違反
ジャンル:
  • 労働契約
  • 賠償予定

 ヘッドハンティング会社を通じて採用する上級社員に支給した入社時の一時金(サイニングボーナス)について、1年以内の自発的退職に対する返還約定をもとに、200万円全額の返還を求めたが、同約定は労基法5条(強制労働の禁止)、同16条(賠償予定の禁止)に反し無効として棄却された。 1年の拘束を意図 経済的足止め策に 筆者:弁護士 岩本 充史 事……[続きを読む]

2003.12.01 【判決日:2003.03.28】
住友軽金属工業(スミケイ梱包)事件(名古屋地判平15・3・28) 関連会社への応援を出向に変更する命令は有効か 雇用確保は“特段の根拠”に ★
ジャンル:
  • 配転・出向

協約締結時に想定 個別の同意は不要 筆者:弁護士 加茂 善仁(経営法曹会議) 事案の概要  被告会社は、原告らの加入する労働組合と「会社は必要により、組合員に異動(出向を含む)を命ずることがある。出向者の労働条件については別に協定する」との労働協約を締結し、これに基づく出向協定を締結していた。出向協定は出向者の勤務・休日・休暇・服務・給与……[続きを読む]

2003.10.27 【判決日:2003.03.31】
日誠レンタリース事件(東京地判平15・3・31) 辞職社員の不正判明、退職金不支給巡って争いに 退職時に理由示していない
ジャンル:
  • 賃金
  • 退職金

1年4カ月も経過 包括条項適用ムリ 筆者:弁護士 山田 靖典(経営法曹会議) 事案の概要  Y社は、60歳定年制を採用していたが、経営状況が悪化する中で、平成10年10月、新高円寺店の店長であったXに対し、①同月6日をもって55歳の定年となったので定年退職してもらうこととし、②退職金は600万円とする、③同月7日から平成15年10月6日(……[続きを読む]

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