判決年月2006年5月の労働判例

2008.03.03 【判決日:2006.05.31】
第一交通産業事件(大阪地裁堺支判平18・5・31) 子会社解散で解雇、系列別会社に地位確認請求 営業地域承継先が雇用義務
ジャンル:
  • 労働契約
  • 承継

 タクシー会社の解散で解雇された組合員らが、法人格否認の法理を基に、親会社や系列の別会社に雇用継続や未払い賃金の支払いを求めた。大阪地裁堺支部は、親子会社間で資産運用の混同はなく法人格の形骸化には当たらないが、新賃金制度に反対する労組排斥が目的で法人格の濫用と認定、労働契約上の責任は、親会社にはなく営業地域を承継した系列の別会社が負うと判……[続きを読む]

2007.09.17 【判決日:2006.05.17】
高橋塗装工業事件(東京高判平18・5・17) 塗装作業中に転落、被災者の過失7割は相当か 元請の責任大きいと5割に
ジャンル:
  • 労災
  • 安全配慮義務

 下請塗装業者やその社員の転落死傷事故についての損害賠償請求で、7割の過失を認定した一審判決を不当として控訴した事案。東京高裁は、安全帯未着用で生じた事故だが、同種事故が3カ月前にも発生し、労基署から安全管理の指導を厳命されたにもかかわらず、安全帯着用を指示したのみで、その徹底を怠った元請会社の過失は大きいとし、過失割合を50%に減じた。……[続きを読む]

2007.01.15 【判決日:2006.05.17】
丸林運輸事件(東京地決平18・5・17) 仮眠の前に一杯、飲酒運転理由の懲戒解雇は? 就業規則の懲戒条項 周知手続とらず無効 ★
ジャンル:
  • 就業規則
  • 就業規則の周知
  • 懲戒・懲戒解雇
  • 飲酒行為

 労組の委員長と書記を務める運送会社の運転手が、仮眠前の一杯で飲酒運転とみなされ懲戒解雇されたため、労働契約上の地位確認と賃金の仮払いを求めた事案で、東京地裁は、周知手続をとっていない就業規則は法的拘束力が無く懲戒権を有しないとし、対立労組員による証言を斥け、過去の事故など解雇理由の事後的付加は許されないと判示、賃金仮払いを認容した。 裏……[続きを読む]

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