判決年月2013年6月の労働判例

2014.08.25 【判決日:2013.06.21】
医療法人清恵会事件(大阪高判平25・6・21) 母介護でパート化希望、1年で雇止め無効の判断は 更新を前提とした契約内容
ジャンル:
  • 更新拒否(雇止め)
  • 解雇

 母の介護のためパートに転換後、1年での雇止めを無効とした事案の控訴審。大阪高裁は一審を踏襲し、会社側には人件費を抑える意図があり、双方の事情から1年の契約を締結したもので、契約書の文言等から更新への期待は合理的と判示。業務量の減少は僅かで、1年前に合意した賃金が高過ぎるとの主張も認められないとして、控訴を斥けた。 業務量の減少僅か 賃金……[続きを読む]

2014.05.19 【判決日:2013.06.21】
乙山商会事件(大阪地判平25・6・21) 私物の外付けHDDでデータ無断持ち出し懲戒解雇 情報漏えいの事実なく無効
ジャンル:
  • 懲戒・懲戒解雇
  • 服務規律違反

 私物のハードディスクに取引先の情報を記録し無許可で持ち帰ったとして、懲戒解雇された元従業員が地位確認などを求めた事案。大阪地裁は、懲戒解雇事由の解釈は厳格に運用すべきで、情報流出の危険性を生じさせただけで「外に漏らさないこと」に違反したと同視できないと判示。また、「事案が重篤なとき」にも当たらず解雇無効とした。 危険性生じただけ 拡大解……[続きを読む]

2014.04.28 【判決日:2013.06.06】
東京都(M局職員)事件(東京地判平25・6・6) 3年で72回遅刻し部下に記録修正させたと停職処分 尽くすべき調査を怠り無効 ★
ジャンル:
  • 懲戒・懲戒解雇
  • 職務上の不正行為

 約3年間で72回遅刻し、部下へ記録の修正を指示したとして停職3カ月とされた都職員が、処分取消しなどを求めた。東京地裁は電車遅延などと区別がつかず日付や回数の特定が困難ななか、担当者らが漫然と遅刻と認定したことは職務上尽くすべき調査義務に反するとした。違法な処分を対外的に公表したことにより被った損害には賠償を命じた。 電車遅延など含む 日……[続きを読む]

2014.02.24 【判決日:2013.06.05】
プレナス事件(東京地判平25・6・5) 退職勧奨拒めば懲戒解雇と誤解、退職の無効訴える 錯誤を生じさせる言動なし
ジャンル:
  • 退職
  • 退職願

 退職勧奨に応じなければ懲戒解雇になると誤解したとして、人事部職員が退職は錯誤無効と提訴。東京地裁は、会社も職員も解雇の可能性や勧奨に応じなかった場合の処遇に言及せず、動機の錯誤に過ぎないと判示。退職願が出されるまで1週間以上の期間があり意思表示が真意に基づかないとはいえず、強要ともいえないとして請求を斥けた。 1週間考慮し届出 強要とも……[続きを読む]

2013.08.12 【判決日:2013.06.06】
八千代交通事件(最一小判平25・6・6) 解雇無効判決受け復職、前年就労できず年休なし? 労働者に責任なく出勤扱い ★
ジャンル:
  • 年休

 解雇無効判決が確定したタクシー運転者が、復職後に年休を取得できず違法と訴えた事案の上告審。年休取得には前年の全労働日の8割以上の出勤が条件だが、国の通達は「使用者の責に帰すべき休業日は全労働日に含まない」としていた。最高裁は一、二審を踏襲し、無効な解雇などで会社が不当に就労を拒んだ日は出勤扱いすべきと判示。判決を受けて通達も改訂された。……[続きを読む]

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