判決年月2014年11月の労働判例

2016.04.04 【判決日:2014.11.28】
暁産業ほか事件(福井地判平26・11・28) 高卒新人が約半年で自殺、パワハラ原因と賠償請求 叱責の域を超えて不法行為
ジャンル:
  • 労働契約上の権利義務
  • 労災
  • 損害賠償

 高卒で入社して約半年後に自殺したのは上司のパワハラが原因として、遺族が損害賠償を求めた。福井地裁は、手帳の「死んでしまえばいい」などの言動は、叱責を超えて人格を否定し、威迫したと認容。記載は客観的事実とも符合し不法行為とした。極めて強度の心理的負荷を受け精神障害を発症したとして、自殺との相当因果関係を認め、約7200万円の支払いを命じた……[続きを読む]

2015.10.12 【判決日:2014.11.26】
アメックス(休職期間満了)事件(東京地判平26・11・26) 休職中に復職条件追加、「健康時と同様」の業務要求 就業規則変更の合理性欠く
ジャンル:
  • 休職
  • 休職の終了・満了

 復職規定にある「従来の業務を健康時と同様」に遂行できないとして、休職満了で退職した者が地位確認を求めた。うつ状態で休職後に復職条件が追加されたもので、東京地裁は就業規則変更の不利益は大きく合理性がないと判断。就労可能とした主治医に指定医も反対していないこと、具体的な判定基準は開示されず、復職可否の判断を拘束しないとして退職無効とした。……[続きを読む]

2015.08.10 【判決日:2014.11.26】
マーケティングインフォメーションコミュニティ事件(東京高判平26・11・26) 営業手当を定額残業代と認め割増請求斥けた一審は 100時間分で法趣旨に反する
ジャンル:
  • 割増賃金
  • 賃金

 営業手当は定額残業代の性質を有さないとして、元従業員が未払割増賃金を求めた。給与辞令に内訳の明示があるなど、時間外労働の対価と認めた一審を不服として控訴。東京高裁は、手当は約100時間分の額に相当し、長時間の時間外労働を行わせることは法趣旨に反すると判断。営業手当は住宅、配偶者、資格手当を含み、割増部分との区分も明確とはいえないとした。……[続きを読む]

2015.08.03 【判決日:2014.11.04】
サン・チャレンジほか事件(東京地判平26・11・4) 上司のいじめや暴行で自殺、代表取締役の責任は? パワハラ対策怠り賠償認容
ジャンル:
  • 労働契約上の権利義務
  • 損害賠償

 飲食店長が自殺したのは長時間労働や上司のいじめ・暴行が原因として、遺族が上司や代表取締役らに損害賠償を求めた。東京地裁は自殺との相当因果関係を認めたうえで、取締役には会社が安全配慮義務を遵守する体制を整えるべき注意義務があるが、長時間労働などを放置し、パワハラの指導や研修の対策も採らなかったとして、会社法に基づく損害賠償責任を認容した。……[続きを読む]

もっと見る
ページトップ
 

ご利用いただけない機能です


ご利用いただけません。