判決年月2015年11月の労働判例

2016.09.12 【判決日:2015.11.16】
NHK(フランス語担当者)事件(東京地判平27・11・16) 震災後国外へ、職務放棄した外国人の委託解除は? 安全優先で退避に責任なし
ジャンル:
  • 更新拒否(雇止め)
  • 解雇

 業務委託でアナウンス業務を行うフランス人女性が、東日本大震災の数日後に連絡のうえ出国したところ、契約解除条項に基づき解除されたため無効等と訴えた。東京地裁は、安全優先の態度を無責任とは責められず、同様に避難した6人とは契約更新するなど、避難自体を解除条項に当たると解するのは均衡を欠くと判断。更新機会やその合理的期待を奪い不法行為とした。……[続きを読む]

2016.02.29 【判決日:2015.11.11】
DNPファイン事件(東京高判平27・11・11) 違法な二重下請と一審認容、元請と雇用関係なし? 偽装請負否定し地位認めず
ジャンル:
  • 派遣

 二次下請を解雇された労働者が、違法な二重の偽装請負として元請に地位確認等を求めた。一審は指揮命令の実態から職安法違反としたが、請求を棄却されたため控訴した。東京高裁は下請が勤怠管理し、現場にリーダーを置き配転も行うなど労務管理をしていたと判断。偽装請負自体を否定して請求を斥けた。独自に採用手続きも行っており、黙示的な雇用関係も否定した。……[続きを読む]

2016.02.15 【判決日:2015.11.17】
H生活協同組合事件(広島高判平27・11・17) 妊娠契機に副主任から外れ、均等法違反の判断は? 降格の承諾認められず無効
ジャンル:
  • 均等待遇
  • 女性
  • 昇給昇格・降格

 最高裁が妊娠に伴う副主任からの降格を均等法違反とした事案で、降格が許される「本人の承諾」や「業務上必要な特段の事情」の検討が不十分として差し戻した。広島高裁は、賃金等の不利益が大きいうえ育休後の地位に関する明確な説明はなく、承諾が自由意思に基づくとする合理的理由は認められないこと、勤務態度から職責者の適格性を欠くともいい難く降格無効とし……[続きを読む]

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