判決年月2019年9月の労働判例

2020.08.06 【判決日:2019.09.27】
インタアクト事件(東京地判令元・9・27) 弁護士通じ退職願、引継ぎに支障と退職金ゼロ 懲戒解雇できず全額支給を
ジャンル:
  • 賃金
  • 退職金

 弁護士を通じて退職願を提出し、対面の引継ぎを行わなかったなど20の懲戒解雇事由を理由に、退職金を不支給とした事案。東京地裁は、退職金は賃金の後払い的性格を有するとしたうえで、背信行為の多くは懲戒解雇事由に該当せず書面で引継自体行っていることなども考慮すると、勤労の功を抹消するほどの著しい背信行為とは評価できないと判断。退職金の全額支払い……[続きを読む]

2020.06.25 【判決日:2019.09.26】
狩野ジャパン事件(長崎地裁大村支判令元・9・26) 2年間ほぼ毎月100時間超残業させられ賠償請求 長時間労働に慰謝料30万円
ジャンル:
  • 労働契約上の権利義務
  • 損害賠償

 元従業員が、2年間にわたり毎月100時間以上残業したことで、精神的苦痛を被ったとして慰謝料等を求めた。裁判所は、会社は長時間労働で健康を損なわないよう安全配慮義務を負うと判断。心身の不調など疾患を発症していなくても、タイムカードの時刻から労働状況を改善指導すべきところこれを怠ったもので、未払割増賃金とともに慰謝料30万円の支払いを命じた……[続きを読む]

2020.04.30 【判決日:2019.09.24】
学校法人札幌大学事件(札幌高判令元・9・24) 更新上限9年に延長、7年目で雇止めは無効か 雇用保証しないと書面明示
ジャンル:
  • 更新拒否(雇止め)
  • 解雇

 契約更新の上限まで雇用期待があるとして、教員が地位確認等を求めた事案の控訴審。大学は、契約期間中に上限を5年から9年に延長したが、7年目以降の雇用は保証しないと契約書に規定してその後雇止めした。札幌高裁も一審同様に、理事が説明会で数年後の雇用の継続は約束できないと伝えていたことなどから、更新を期待する合理的な理由はないとした。無期転換権……[続きを読む]

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