判決年月2022年2月の労働判例

2024.03.21 【判決日:2022.02.25】
アンスティチュ・フランセ日本事件(東京地判4・2・25) 賃金減額する無期化提案された講師が差額請求 同一条件での契約更新否定
ジャンル:
  • 更新拒否(雇止め)
  • 解雇

 有期契約だった講師らが、賃金減額を伴う無期契約の契約書に署名しつつ、減額に異議を述べて差額賃金を求めた。東京地裁は、団交で学校側は旧時給を適用しない旨を述べるなど、従前の労働条件で契約更新されたものとはいえないと判断。講師らは労契法19条に基づき旧契約が更新され、その後無期転換したと主張したが、講師らは無期化には応じており同条の適用はな……[続きを読む]

2022.12.08 【判決日:2022.02.25】
システムメンテナンス事件(札幌高判令4・2・25) 夜間当番の呼出待機、行動自由で残業代なし? 事務所滞留中は指揮命令下
ジャンル:
  • 労働時間
  • 手待時間

 駐車場のメンテナンスで夜間当番の待機時間が、労働時間に当たるか争った事案の控訴審。事務所にいない時間の行動は基本的に制約がなかった。指揮命令下にないとした一審に対して札幌高裁は、終業後に事務所内にいた時間に関して、速やかに現場へ向かえるよう待機していることを会社は容認し、指揮命令下と判断。事務所にいない時間は、入電の確率も考慮して労働時……[続きを読む]

2022.09.22 【判決日:2022.02.25】
ベルコ(労働契約申込みみなし)事件(札幌地判令4・2・25) 葬儀会社の代理店従業員、委託元と雇用関係? 無許可派遣で「みなし」対象
ジャンル:
  • 労働者
  • 労基法の基本原則
  • 派遣

 冠婚葬祭業務を請け負う代理店の従業員が、委託元に対し未払賃金等を求めた。札幌地裁は、自己の労働者を自ら直接利用するか、請け負った業務を独立して処理するかのいずれにも該当する場合を除き、派遣に当たると判示。指揮命令関係から無許可派遣と判断した。委託元とは雇用関係がないとの書面を提出させ、労働契約申込みみなしの権利行使を妨げたとして慰謝料を……[続きを読む]

2022.09.08 【判決日:2022.02.08】
学究社事件(東京地判令4・2・8) 同意しないまま2年連続年俸減らされ差額請求 賃金改定の定め合理性欠く
ジャンル:
  • 賃金
  • 賃金請求権

 2年連続の年俸減額は一方的で無効として、塾講師が差額賃金等を求めた。契約書等では評価で減給するとしていた。東京地裁は賃金が重要な労働条件の1つであり、合理的な算定方法を合意した場合に限り、会社は年俸額の査定・決定権限を有すると判断。給与規定等では昇給率の算出方法を授業アンケート結果によるなどと抽象的にしか定めず、合意は成立していないとし……[続きを読む]

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