『労働契約』の労働判例

2024.12.05 【判決日:2021.10.20】
日本コーキ事件(東京地判令3・10・20) 溶接技術は期待はずれ、中途採用後1カ月でクビ 試用期間中の解雇が有効に
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  • 労働契約
  • 試用期間

 溶接経験がある技術者を中途採用した機械メーカーが、入社1カ月で期待はずれだったとして試用期間中に解雇した事案。東京地裁は、会社が期待した技術水準に達する見込みがないと判断したことは合理的とした。小規模で即戦力を雇う必要性が高かったとしたうえ、職務経歴書等の内容から即戦力として期待するのが自然だが、本人が作成した数百点の製品は期待と乖離し……[続きを読む]

2024.11.07 【判決日:2023.10.26】
勝英自動車学校事件(東京地判令5・10・26) 教習指導の国家資格取って退職、費用返還請求 貸与で「賠償予定」違反せず
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  • 労働契約
  • 賠償予定

 自動車学校が、退職した教習指導員に国家資格の取得費用の返還を求めた。教習指導員は、損害賠償の予定に当たり違法と主張した。東京地裁は、本来本人が費用負担すべきところ費用を貸し付けたもので、資格は転職活動等で有利になるなどとして、貸与を有効とした。資格取得後は手当が支給され借りた金額の回収は容易であり、返還免除に要する3年も長期でないとして……[続きを読む]

2024.04.04 【判決日:2023.03.27】
A社事件(東京地判令5・3・27) 雇止めされた国際線乗務員が無期化したと主張 人事管理行う国の法律適用
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  • 労働契約

 オランダの航空会社から雇止めされた日本人客室乗務員が、オランダ法の適用を主張してすでに無期転換済みと訴えた。雇用契約書で日本法を準拠法としていたが、東京地裁は、オランダ法に基づき地位確認等を認めた。労務提供地を特定できず、雇入れ事業所地の法が適用されると推定したうえ、国外で指揮命令や人事評価など人事管理の中核的な業務を行っていたことを重……[続きを読む]

2024.02.08 【判決日:2022.04.20】
大成建設事件(東京地判令4・4・20) 留学費用の貸与で誓約書、退職者に返済求める 賠償予定や全額払に反せず
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  • 労働契約
  • 賠償予定

 海外研修から復職せず退職した元従業員に対し、会社が誓約書等に基づき貸与した費用の返済を求めた。東京地裁は、労基法の賠償予定の禁止や賃金の全額払いには反しないと判断。研修は本人の意思で受講し、内容は汎用性が高く、5年超働けば返済は免除されることから、貸与は雇用継続を強要するものではないとした。給与等との相殺について説明され、異議を述べず合……[続きを読む]

2023.03.16 【判決日:2022.05.12】
学校法人早稲田大学事件(東京地判令4・5・12) 教員公募試験に不合格、公正でないと賠償請求 選考過程の開示義務負わず
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  • 労働契約

 公募された専任教員の選考過程の情報開示を求めたが、拒否された非常勤講師が損害賠償を求めた。書類選考で不合格だった。東京地裁は、職安法は根拠になり得ないなどとして請求を退けた。仮に開示が必要な個人情報としても、開示すれば採用の自由を損なうおそれがあるなどとしている。労働組合の団交要求も、義務的団交事項に当たらず応諾義務を否定した。 公表す……[続きを読む]

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