『労働時間』の労働判例

2025.02.20 【判決日:2024.03.27】
JR東海(変形労働時間制)事件(大阪地判令6・3・27) 1カ月変形制の運転士、勤務割に「空白日」が!? 事前特定なくても変形可能
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  • 労働時間
  • 変形労働時間

 新幹線の運転士が、勤務指定表が一部空白となっているのは1カ月変形労働時間制の要件を満たさないとして、割増賃金等の支払いを求めた。大阪地裁は、運輸交通業の予備勤務者に当たり、あらかじめ勤務割の一部を特定せずとも、週平均40時間を超えない限り変形制を採ることができるとした。年次有給休暇の代替要員として乗務した場合も予備勤務に当たるとした。……[続きを読む]

2024.08.22 【判決日:2023.12.22】
日本郵便事件(神戸地判令5・12・22) 郵便局員が制服着る時間は“労働”と残業代請求 更衣室で着替える義務あり
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  • 労働時間
  • 着替え

 郵便局員が、制服の着替えに要する時間に割増賃金を求めた訴訟で、神戸地裁は、勤務中の制服着用および更衣室での着替えが義務付けられていたと判断。更衣時間は指揮監督命令下に置かれ労働時間と認定した。会社の研修教材には制服を着用しての通勤を禁止する記載があり、多くの従業員もこれに従っていたことなどから、会社は制服通勤を許容していたわけではないと……[続きを読む]

2024.07.18 【判決日:2023.12.20】
学校法人松山大学事件(松山地判令5・12・20) 過半数代表選出で投票しない人は多数派扱い!? 信任明確といえず協定無効
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  • その他
  • 割増賃金
  • 労働時間
  • 賃金

 裁量労働制の労使協定は無効と割増賃金等を求めた裁判で、松山地裁は、過半数代表者の信任票は約25%にすぎず協定を無効とした。投票しなかった場合に「有効投票による決定に委ねた」とみなす規定があったが、有効票の内容は事前に分からず、選出を支持したことが明確な民主的手続きとはいえないとした。正確な時間を算出できず原告主張の7割相当の支払いを命じ……[続きを読む]

2024.06.13 【判決日:2024.04.16】
損害賠償等請求本訴等事件(最三小判令6・4・16) 技能実習先を訪問、事業場外の時間どう算定? “みなし”否定した原審破棄 ★
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  • 事業場外労働
  • 労働時間

 外国人技能実習生の指導員に、事業場外みなし制の適用があるか争われた訴訟の上告審で、最高裁は、労働時間を算定し難いといえないとした原審を破棄。審理のため差し戻した。業務日報に関して原審が指摘した訪問先への記載内容の確認は、現実的可能性や実効性が明らかとはいえないとした。携帯電話を貸与していたが、随時具体的に指示を受けたり報告することもなか……[続きを読む]

2024.05.16 【判決日:2023.03.03】
日本レストランシステム事件(東京地判令5・3・3) 飲食チェーンを経営、課長職には残業代なし? 権限限られ管理監督者否定
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  • 労働時間
  • 管理監督者性

 飲食チェーン店の運営会社で、戦略営業部の責任者である課長が、労基法の管理監督者には当たらないとして割増賃金等を請求した。東京地裁は、経営企画業務よりも店舗業務に追われ、権限責任は限定的なことから、管理監督者性を否定。指揮命令するよりも「される側」だったとした。非管理監督者である店長職の給与と比較すると、厚遇されていたとはいえないとしてい……[続きを読む]

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