『勤務成績不良』の労働判例

2017.09.06
「働き方改革」へ判例再検証 職場に役立つ最新労働判例 連載1000回特別企画(中) 下級審編
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格差に“長期雇用”考慮 割増率不合理の例あり  1000回特別企画の2回目は、7人の解説者に「働き方改革実行計画」に関連した下級審判決を解説してもらった。同一労働同一賃金をめぐり、政府ガイドライン案が早くも判決に影響を及ぼしているとの指摘があった。有期契約の不更新条項には、書面合意のみで有効とはいえない点に留意が必要とも。「子育てと仕事の……[続きを読む]

2016.12.12 【判決日:2016.03.28】
日本アイ・ビー・エム事件(東京地判平28・3・28) 約25年間勤務し成績不良や能力不足の普通解雇は? 改善機会を与えず権利濫用
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 成績不良等を理由に普通解雇された事案で、約25年勤務し、雇用を継続できないほどの事情はないとして地位確認等を求めた。東京地裁は、業績はあくまで相対評価で低評価が続いてもただちに解雇相当といえず、過去配転もされ職種や勤務地限定もないなど職種転換や降格を検討したり、解雇の可能性を伝えたうえで業績改善の機会を与えるべきとして解雇無効とした。……[続きを読む]

2015.07.27 【判決日:2014.09.25】
ヴイテックプロダクト事件(名古屋高判平26・9・25) 従前の勤務態度が悪いと休職者の復職要求拒みクビ 労組との合意に反して無効
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 勤務態度を理由とした退職勧奨を拒否後、うつ病休職していた者が、復職を求めたが態度に改善がみられないとして解雇された事案。名古屋高裁は、医師の就労可能の診断書があれば無条件で復職を認めるとする会社とユニオンとの覚書に反するほか、譴責や減給、出勤停止など段階的処分もなく解雇は社会的相当性を欠くとした。会社主張の経営危機を裏付ける証拠もない。……[続きを読む]

2014.10.06 【判決日:2014.03.14】
富士ゼロックス事件(東京地判平26・3・14) 職務怠慢の問題社員を中途採用から1年で普通解雇 再三注意も改善見込みなし
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 障害者雇用促進法で定める障害者として中途採用された者が、勤務成績不良や多数の業務命令違反を理由に1年で解雇され地位確認等を求めた。東京地裁は居眠りや日報の提出遅れ、期待を大きく下回る評価など服務・能力上の問題に対し注意や研修を繰り返したほか、本人希望も考慮し職場環境を替えたが改まらず、解雇は社会通念上相当とした。 異動希望にも対応 期待……[続きを読む]

2013.02.18 【判決日:2012.04.18】
南淡漁業協同組合事件(大阪高判平24・4・18) 規律違反や勤務不良で解雇、”段階的処分”せず無効? 注意に反発し改善見込めず
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 預金の無断振替などの規律違反や勤務態度を改めないことから解雇された職員が、地位確認を求めた。一審は、減給など段階的な処分で職務態度を改善できた可能性があり解雇権濫用としたが、大阪高裁は、組合の信頼を損ねたほか、わずか4人の職場で会話を拒否し業務上少なからぬ支障が生じており、再三の注意にも反発し改善の見込みはなく、解雇を有効とした。 組合……[続きを読む]

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