『懲戒・懲戒解雇』の労働判例

2024.06.06 【判決日:2023.09.13】
神奈川県事件(横浜地判令5・9・13) 同僚への暴行事件で有罪、退職金全額不支給!? 精神疾患理由に処分取消す
ジャンル:
  • 懲戒・懲戒解雇
  • 暴力・暴言
  • 賃金
  • 退職金

 同僚らへの暴行やパワハラ、カスハラで懲戒免職とされ退職金も不支給となった元警部が、処分取消しを求めた。暴行事件の裁判では、双極性障害で心身耗弱状態と認定されていた。横浜地裁は、疾患が行動制御能力に与えた影響は著しく、非違行為の責任をすべて負わせるのは相当でないとした。職責等も踏まえ免職処分は有効だが、勤続の功を抹消できず退職金不支給は違……[続きを読む]

2024.05.30 【判決日:2023.02.16】
学校法人札幌国際大学事件(札幌地判令5・2・16) 解雇されて提訴中に63歳定年となり契約終了!? 65歳までの雇用継続認める
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  • 定年・再雇用
  • 懲戒・懲戒解雇
  • 服務規律違反
  • 退職

 懲戒解雇は無効として提訴した大学教授が、訴訟係属中に63歳の定年年齢に達したため、解雇の効力と定年後の再雇用の成否等を争った。札幌地裁は、解雇を無効としたうえ65歳までの再雇用契約の成立も認めた。雇止め法理に関する判例を参照し、人事考課等から再雇用の拒否にやむを得ない特段の事情もないとした。賃金は、内規等に基づき再雇用時の給与区分の最も……[続きを読む]

2023.12.14 【判決日:2023.01.30】
Cホールディングス事件(東京地判令5・1・30) 部長がパワハラ理由に譴責され処分無効求める 第三者へメール送信は不要
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  • 懲戒・懲戒解雇
  • 暴力・暴言

 部下へのパワハラを理由に譴責処分された部長が、処分は無効と訴えた。東京地裁は、本人以外の者も宛先やCCに入れて叱責のメールを送信したとして、懲戒事由に該当すると判断。メールの内容は部下を感情的に叱責する印象を与えるものだったことは否定し難く、第三者に送信したことは業務上必要かつ相当な範囲を超え、就業規則で禁じる嫌がらせに当たるとしている……[続きを読む]

2023.12.07 【判決日:2022.11.16】
日本クリーン事件(東京高判令4・11・16) 労働組合へ相談し情報漏えいしたと諭旨退職に 懲戒処分相当でも重過ぎる
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  • 守秘義務違反
  • 懲戒・懲戒解雇

 マンション清掃中のトラブルを社外労組へ相談した組合員に対し、顧客情報の漏えいを理由とした諭旨退職を無効とした事案の控訴審。組合HPで委託元の名称等が表示されていた。東京高裁は、重大な非違行為だが会社の社会的評価への影響は限定的等として処分は重きに失し無効とした。組合員は守秘義務に基づき企業名等を匿名化する注意義務を負っていたとしている。……[続きを読む]

2023.08.03 【判決日:2022.12.26】
伊藤忠商事ほか1社事件(東京地判令4・12・26) 退職申出後、機密情報を私的に保存したとクビ 漏えいないが懲戒解雇有効
ジャンル:
  • 守秘義務違反
  • 懲戒・懲戒解雇

 退職直前に機密情報をクラウドにアップロードしたとして、懲戒解雇された商社マンが企業年金基金に退職金支払等を求めた。東京地裁は、情報漏えいもなく会社に金銭的損害は生じていないが、機密情報を不正に目的外に利用したとして懲戒解雇相当と判断。退職金不支給もやむを得ないとした。会社が情報を区分して管理しておらず、不正競争防止法には反しないとした。……[続きを読む]

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