『退職金』の労働判例

2024.11.21 【判決日:2024.06.27】
懲戒処分等取消請求事件(最一小判令6・6・27) 飲酒運転して物損事故、退職手当なしは違法か 原審覆し全部不支給を認容 ★
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 飲酒運転や物損事故等を理由に公務員の退職手当を全額不支給とした事案。不支給処分を取り消した一審判断を維持した原審に対し、最高裁は、処分に裁量権の逸脱濫用はないとして取消請求を棄却した。被害は弁償され懲戒歴もなかったが、事故を起こしたまま帰宅し悪質なこと、警察官に虚偽の説明をし不誠実なこと、公務に対する住民の信頼を大きく損なったとしている……[続きを読む]

2024.07.24 【判決日:2023.05.24】
スカイコート事件(東京地判令5・5・24) 転職するため経理データ持ち出したと懲戒解雇 秘密保持違反で退職金なし
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 退職の意思表示後に経理財務データを持ち出したとして、懲戒解雇された経理部長代理が退職金を請求した。東京地裁は、持ち出したデータが就業規則上の「重大な機密」に当たり、持出行為は功労報償を完全に減殺するとして請求を退けた。不正競争防止法のように、秘密の範囲を限定的に解する必要はないとして、懲戒事由の範囲を規定した就業規則の合理性を肯定できる……[続きを読む]

2024.07.11 【判決日:2023.11.30】
日本産業パートナーズ事件(東京高判令5・11・30) 競業避止義務違反したと退職金25%のみ支給は 業績退職金の不支給認める
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 同業他社へ転職した投資職の元従業員が、退職金総額の25%部分に当たる基本退職金のみ支給されたため、残りの業績退職金を請求した事案の控訴審。請求を棄却した一審と同様、東京高裁も、競業避止義務違反は勤続の功を大きく減殺し、著しく信義に反するとした。転職を1年間禁じることに合理性がないとはいえず、態様が故意で悪質なことや貢献度が低かったことを……[続きを読む]

2024.06.27 【判決日:2023.12.19】
小田急電鉄事件(東京地判令5・12・19) 覚醒剤を所持使用して逮捕され退職金不支給に 犯罪行為で“勤続の功”抹消
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 覚醒剤の所持、使用で有罪となり懲戒解雇された主任が、退職金不支給は違法として約1000万円を求めた事案。東京地裁は、相当重い犯罪類型であり、永年勤続の功労を抹消するほどの不信行為として請求を退けた。社内で再発防止教育に要した時間数や監督官庁への報告など社内外に影響が及んでおり、報道等がなかったのは偶然で労働者に有利に斟酌すべきでないとし……[続きを読む]

2024.06.06 【判決日:2023.09.13】
神奈川県事件(横浜地判令5・9・13) 同僚への暴行事件で有罪、退職金全額不支給!? 精神疾患理由に処分取消す
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 同僚らへの暴行やパワハラ、カスハラで懲戒免職とされ退職金も不支給となった元警部が、処分取消しを求めた。暴行事件の裁判では、双極性障害で心身耗弱状態と認定されていた。横浜地裁は、疾患が行動制御能力に与えた影響は著しく、非違行為の責任をすべて負わせるのは相当でないとした。職責等も踏まえ免職処分は有効だが、勤続の功を抹消できず退職金不支給は違……[続きを読む]

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