企業の人事異動をめぐる最近の留意点
昨今は企業を取り巻く環境変化がめまぐるしく、事業戦略の見直しとともに組織の拡大や統合、縮小も日常的に行われるようになっています。組織変更において人事異動は不可欠であり、企業人事においては組織の変化に応じた人材の適正配置を実現することが重要な課題となっています。
人事異動について、多くの企業では就業規則において業務の必要に応じた配置転換を行うことを定めており、社員は会社からの配転命令を受けて業務の変更や勤務地の移動にも対応するというのが一般的です。しかし法的に企業に求められている育児や介護との両立への配慮をはじめ、近時は社員の働き方のニーズの多様化に応じた制度が求められたり、テレワークの普及やDX推進により勤務地変更を伴う配置転換の必要性が問われるなど、状況に変化が見られています。勤務地や職種の決定が企業主導で行われることへの不安を新入社員が配属ガチャと称したことも話題となっていましたが、特に最近の人手不足や採用難の深刻化を背景に、人事異動を理由とする離職等の人材流出問題を懸念するご担当者も少なくないようです。
また本年4月の労基則改正で労働条件明示義務が強化され、労働契約の締結時に就業場所・業務の変更の範囲の明示が必要になりました。採用(雇入)直後の就業場所や業務内容は従来から明示事項でしたが、今後は変更の範囲についても明示が義務付けられるということで、人事異動の実務への影響も予想されます。
そこで今回は、企業人事をめぐる裁判例から人事実務の日常的な諸問題まで幅広く精通されている企業側弁護士の岡芹先生を講師にお招きして、企業の人事異動をめぐる最近の留意点をテーマにお話しいただきます。本年4月26日に最高裁は、職種を限定する労使合意がある場合、使用者側が一方的に配転を命じることはできないとの初判断を示しました。人事異動を適切に行うために必要な法的知識、法改正等や、近時の動向等をふまえた実務上の留意点について解説していただきますので、人事労務の実務担当者をはじめ関心ある皆様はぜひこの機会にご受講ください。
【取り上げるポイント】
・人事異動の運用に関する法的知識と留意点
・人事異動・配置転換をめぐるトラブルや紛争から学ぶ実務対応上のポイント
・これからの人事異動をめぐる留意点
等
(当日までの状況により内容は多少の変更の可能性もあります。あらかじめご了承ください)
注意事項等
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口座名:株式会社労働新聞社
ふりがな:カ)ロウドウシンブンシャ