【事故防止 人の問題を考える】第101回 現場の新型コロナウイルス感染拡大防止対策(前編)

2021.01.27 【安全スタッフ】
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1都3県に緊急事態宣言が発出

声を発する指差呼称はマスクを着用して人との間隔を十分とる

 新型コロナウイルス感染拡大に伴い、1月7日、政府は、東京、神奈川、千葉、埼玉の1都3県を対象に緊急事態宣言を発出しました。

 現場では感染拡大防止対策が強く求められます。室内の密閉になりやすい空間での作業はもとより、屋外作業であっても、車の中、昼食場所、休憩場所、喫煙場所など、複数の人が集まるところは、密な空間ができやすく、常に、感染に気をつけなければなりません。

 「現場の安全作業の基本」は一旦お休みし、今回から2回にわたって国交省、東京都の工事における感染拡大防止対策ガイドライン、厚労省の感染拡大防止チェックリストなどに基づいた感染防止対策のポイント、現場の取組み事例などを紹介します。

 現場に携わる方々が新型コロナウイルス感染拡大防止への理解をより一層深めることを願います。

三つの密を作らない、入らない

1.新型コロナウイルス感染症とは

 新型コロナウイルス感染症は、ウイルス性の風邪の一種です。発熱やのどの痛み、咳が長引くこと(1週間前後)が多く、強いだるさ(倦怠感)を訴える人が多いことが特徴です。感染から発症までの潜伏期間は、1日から12.5日(多くは5~6日)といわれています。新型コロナウイルスは、飛沫感染と接触感染によりうつるとされ、さらに、空気感染もあるとの研究報告も見受けられます。…

執筆:労働安全衛生総合研究所 安全研究領域長 高木 元也

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2021年2月1日第2371号 掲載
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