【ぶれい考】今こそ「仕事の意味」語れ/石山 恒貴
2021.02.04
【労働新聞】
日本を代表する有名企業15社の人事部長と、オンラインでワークショップをする機会があった。テーマは、コロナ禍における人事の課題である。各社が考える課題は、たしかに重要なものばかりであった。テレワーク、オフィスのあり方、ハンコ問題に象徴されるDX(デジタルトランスフォーメーション)の進め方などである。
議論は白熱したが、やがてひとつの方向へと収束していった。これらの課題は重要だし、コロナ禍によって新たに出現したようにもみえる。しかし、これら課題の本質はもともと存在していたものであり、それがコロナ禍によって浮彫りになったのではないか――との議論へと収束したのだ。
たとえば、「テレワークによってコミュニケーションが難しくなった」としばしば指摘される。この課題は、…
筆者:法政大学大学院 政策創造研究科 教授 石山 恒貴
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令和3年2月8日第3292号5面 掲載