【努力義務化!70歳までの就業確保 新しい高齢者雇用】第5回 70歳現役めざす福岡県の取組み(下) コンビニに人材紹介 意識改革で活躍の場拡大/藤村 博之
2021.02.04
【労働新聞】
接客サービスの向上狙う
70歳現役を実現するには、高齢者自身はもとより、企業も国民も高齢者が社会の中で活躍することを当たり前のこととして捉え、もっと応援する必要がある。私たちは深く考えることなく、この仕事は高齢者には無理だろうと思い込んでしまう場合がある。これまでもそうだったから、これからもそうだと無意識に思ってしまう。これでは、高齢者の活躍の場は広がらない。
意識改革の結果として生まれた1つの例が、コンビニエンスストア(以下、コンビニ)の店員として高齢者が活躍していることである。
コンビニは、どちらかといえば若者向けのお店であり、高齢者が働く場所としてはふさわしくないと考えられていた。しかし、コンビニという業態ができてから約50年が経過し、高齢者にとってコンビニは、日常的に買い物をする場所になっている。事実、利用客の年齢構成をみると、50歳以上が約4割というデータもある。とくに、独り暮らしの高齢者にとって、コンビニはなくてはならない存在になっている。
2013年11月、福岡県とセブン・イレブンは包括提携協定を締結し、…
筆者:法政大学大学院 イノベーション・ マネジメント研究科 教授 藤村 博之
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令和3年2月8日第3292号6面 掲載