【元監督官が明かす!!送検・監督のリスク管理 事例徹底分析】第22回 無資格 派遣や日雇で注意 確認甘く漏れ生じやすい/西脇 巧
判断材料となるクレーンの性能
今回は、労働基準監督署(以下「労基署」)が、無資格違反で送検した事例を取り上げる。労働安全衛生法(以下「安衛法」)では、事業者が、従業員に一定の危険有害業務に就かせるときは、免許取得者や技能講習修了者等の有資格者でなければならないとして就業の制限を設けている(安衛法第61条)。なかには、特別教育の実施を義務付けている業務もある(安衛法第59条3項、安衛則第36条)。
さらに、危険有害な業務に従事する作業者を指揮する者として、作業主任者を免許取得者または技能講習修了者から選任することを義務付けている(安衛法第14条、同法施行令第6条、安衛則第16条)。これらに違反すれば、表1のように送検される可能性がある。
表1 送検事例
【事例Ⅰ】 【事例Ⅱ】 |
事例Ⅰは、フォークリフトの無資格運転事案である。フォークリフトは、荷役作業には欠かせない運搬機械で、…
筆者:TMI総合法律事務所 弁護士 西脇 巧
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