【ぶれい考】エンゲージメントとは/石山 恒貴
2021.03.25
【労働新聞】
エンゲージメントという言葉は最近注目されているが、その内容を理解することは意外に難しい。
理解が難しいのは、「古いワインを新しいボトルに詰めた」からではないか、ということがしばしば指摘されている。つまり、こういうことだ。エンゲージメントという言葉は、主要コンサルタント会社が世界中でその有効性を取り上げ、それが流行するようになった。たとえば、従来は社員意識調査や社員満足度調査と呼ばれていた調査が、最近ではエンゲージメント・サーベイと呼ばれるようになっている。しかしその内実は、社員の会社への愛着や職務満足を意味していて、社員意識調査や社員満足度調査という古いワインを言い換えて、新しいワインとして売り出したのではないか、と批判されているのだ。
では、エンゲージメントは古いワインにすぎないのだろうか。
エンゲージメントという概念を提唱したウイリアム・カーンという研究者によれば、…
筆者:法政大学大学院 政策創造研究科 教授 石山 恒貴
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令和3年4月5日第3299号4面 掲載