【若手社員をやる気にする!退職金・企業年金の再編】第17回 確定拠出年金(4) 注意要する選択制DC 社員が掛金額決める是非/山崎 俊輔

2021.04.30 【労働新聞】
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会社拠出との併用も

 DC制度について情報収集を始めると、おそらく「選択制DC」もしくは「給与切出し型DC」という言葉に触れることになるだろう。中小企業向けだと称して強く売り込みをしてくる金融機関や人事コンサルもあるようだ。今回はこの制度の注意点を解説しておく。

 もともと、「確定拠出年金に加入するか/しないか」という選択肢を社員に与えることはできる。60歳まで受け取れないことは従来の退職金と大きく異なるため、加入したくないという希望を認めることができるのだ。もし加入しない場合は、掛金相当額を給与か賞与に上乗せして払う。この場合、所得課税や社会保険料の対象となるので、実際の受取額は掛金額より減少することになる。

 しかしここでいう「選択制」は加入の有無に加え毎月の積立金額そのものを「社員が選択」できることを意味している。

 企業型のDC制度は本来、会社の退職金制度であるから、貢献度合いなどを考慮し会社が掛金額を決めるはずである。しかし、積立額を社員が決められるとはどういうことだろうか。…

筆者:企業年金コンサルタント 山崎 俊輔

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令和3年5月10日第3304号13面 掲載
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