【想いはせれば】第154回 表に出ない高齢者の労災
2021.05.11
【安全スタッフ】
▶先般、電車の中で私が勤めていた会社の後輩にばったり出会いました。仕事かと聞いたところ、この春65歳で定年退職して、別会社に再就職したとのこと。65歳というのに、心身ともに全く年齢を感じさせない彼に接していると、65歳の定年制は早すぎると思えてきました。
私が若い現役のころ、公務員などを含めて多くの定年退職者の年齢は55歳でした。当時の55歳は見た目にも年寄りだなぁと見えました。
当時、定年に近い歳で働いていた先輩たちは、確かに見るからに老人でした。戦前、戦中、戦後を通じて、苛酷な労働環境、低賃金・長時間労働、栄養不良などで心身ともに疲弊し、それが見た目にも刻まれていたのでしょう。
▶本年4月1日改正施行の「高年齢者雇用安定法」では、…
執筆:セフテイレビュー代表 末松 清志
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2021年5月15日第2378号 掲載