【努力義務化!70歳までの就業確保 新しい高齢者雇用】第19回 モチベーション維持の工夫 社内呼称に配慮を 肩書用意し期待感示す/藤村 博之
ホテル業で活躍の場拡大
今回は、(独)高齢・障害・求職者雇用支援機構の産業別高齢者雇用推進ガイドラインの中からホテル業の取組みを紹介する。2013年から14年にかけて検討委員会が設置された。
ホテルは、24時間365日休みなく稼働している。フロントでのお客様対応の仕事からレストラン、清掃、営繕など、幅広い職種の人たちが働いている。各職場では、日々の仕事の中で様ざまな工夫が積み重ねられ、高齢者が活躍できる場は増えている。日本ホテル協会の中に置かれた検討委員会には6社の人事部長クラスの人たちが参画し、それぞれの経験を共有することで、高齢者が活躍できる職場づくりを考えた。他社の工夫を知ることによって自社でも可能になった例がいくつも出てきた。他社の経験に学ぶことはとても有効である。
ホテル業の『手引き』では、高齢者雇用について人事担当者が持つ疑問点を4つ掲げ、それぞれについてどのような対策が有効かを計14点にまとめた。
(ア)定年後の職業人生に不安を抱く中高年齢従業員(45歳以上の従業員)がいる
① 50歳代のうちに定年後の働き方を考える機会を提供する
② 再雇用時の労働条件について十分な話し合いの場を設ける
③ 再雇用者だからこそ担ってほしい役割を伝える
(イ)技術やノウハウを教えるという意識を持つ高年齢従業員が少ない
④ 伝承すべき技術やノウハウの「見える化」を図る…
筆者:法政大学大学院 イノベーション・ マネジメント研究科 教授 藤村 博之
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