【特別寄稿】酸欠防止へ職長の資質向上を/藤田 英男
胸痛む消火設備の事故
「4月15日午後5時ごろ、東京都新宿区下落合のマンション地下駐車場に人が閉じ込められていると通報があった。警視庁などによると、20~50代ぐらいの男性6人が取り残され、うち1人が自力で脱出。5人が救助されたが4人の死亡が確認された。1人は意識不明の重体とみられる。捜査関係者によると、地下駐車場では午前中から、腐食していた天井の石こうボードの張り替え作業が行われていた。閉じ込められた6人はいずれも作業員。火災が起きた場合に二酸化炭素(CO2)を放出して消火する設備を誤って作動させたため、シャッターが閉まり二酸化炭素が充満したとみられる」(2021年4月15日付時事通信)
私は、元消防職員で、約20年間自動火災報知設備などの予防業務、もう20年あまりは安全管理担当でした。定年退職後は、180人規模の建設業で専任の安全管理者を6年間経験して、現在はRSTトレーナーとして「職長教育・特別教育専門事務所」を立ち上げ、微力ながら労災事故防止に取り組んでいるところです。本来人命を守る目的の消防用設備などの消火設備による酸欠事故が起きている現状を見て胸が痛みます。心からご冥福をお祈り申し上げます。再びこのような事故を起こさないよう、過去の経験から事故の再発防止対策の検証をしてみました。
それは、2つの「こんな…」重要項目があるのです。…
執筆:RST糸魚川(職長教育・特別教育専門事務所) 代表 藤田 英男 甲種消防設備士
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