【若手社員をやる気にする!退職金・企業年金の再編】第20回 制度の組み合わせ 配合比率でデザインを DCは一定程度に抑える/山崎 俊輔
2021.05.27
【労働新聞】
併用は多くても3つ
退職金・企業年金制度は1つの制度で運営しなければいけない決まりはない。たとえば「退職一時金制度+中小企業退職金共済+特定退職金共済+確定給付企業年金+企業型DC」を同時に運営することもできる。
もちろん制度の運営コストも複数生じるし、制度管理の手間も制度の数だけ増大するので、無計画にいくつも実施することは効率的ではない。
大企業でも多くて3つくらいに収めることが多い。中小企業であれば1~2つの制度を採用するのが一般的である。それでも、制度の特徴を考慮しつつ、組み合わせを考えることで「わが社らしさ」を出した退職金・企業年金制度をデザインすることができる。
今回は制度の再構築に当たって必要な「組み合わせの視点」を解説したい。
制度の組み合わせにおいてキーになるのは「資金準備の平準化を図る(外部積立て)」と「自己都合退職時の取扱い(給付減額)」「制度運営コスト」だ。
退職一時金制度のみで運営をすると、事前の資金準備に税制優遇がなく、退職時には全額を準備する資金繰りの苦労が生じる。そこで…
筆者:企業年金コンサルタント 山崎 俊輔
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令和3年6月7日第3307号13面 掲載