【ぶれい考】ワクチン接種と差別/髙村 竜也
2021.07.01
【労働新聞】
日本の新型コロナウイルスに関するワクチン接種状況は進み方が緩やかで、ようやく社員の大多数が該当する「64歳以下」に対する接種開始の兆しがみえてきました。とはいえ、希望する全社員のワクチン接種が完了するまではまだ数カ月は掛かることでしょう。
そのような状況で予想されるのが、「ワクチン打った?」という質問をまるで挨拶のようにし合う光景です。実際に、米国では「ワクチン打った?」は、友人・知人の会話の切出し文句として頻繁に使われているようです。
しかし、職域でのこの質問には注意が必要です。なぜなら、この何気ない一言が社内でワクチンを接種した人とそうでない人とを自然に区分けし、それが無意識のうちに差別に発展する恐れがあるからです。無意識の差別ほど恐ろしいものはありません。…
筆者:ラコステジャパン 人事最高責任者 髙村 竜也
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令和3年7月12日第3312号5面 掲載