【産業カウンセリングの現場から】第1回 働く人を職場で孤立させない
2011.06.01
【安全スタッフ】
人的感度をもった人の配置が大切
40年を越えるサラリーマン時代の大半を、工場や本社で人に関わる仕事に携わってきました。その間に、産業カウンセリングの勉強をして多くの人たちと、職場や働く人の状況について情報交換、意見交換をする機会を得てきました。いろいろな業種の会社からの相談事例も含め、産業カウンセラーの視点で感じたことを述べてみたいと思います。
機械故障で新ラインは停止し、不眠不休で修繕に取り組んだにもかかわらず復旧せず、それが原因で長期療養に追い込まれた設備担当管理者がいました。普段は強い連帯感で結ばれている組織であっても、各メンバーが超フル残業状態にあっては、傍で心身に苦しむ責任者の心の中までは誰も分かり得なかった、ということです。従って、上司、同僚であっても、人の気持ちは意識していないと見えないことがある、ということです。このような状態は、程度の差はあれ、どの会社の職場でもありえます。
人に関する感度を身につけた社員が仲間の心と人間関係に気を配り、キャリアづくりの相談にものれるようなこころのより所のような存在でいたら、上司と働く人にとっては心強いと思います。そこで考えたのが、…
執筆:(社)日本産業カウンセラー協会理事 小原 新
(元日鐵住金建材㈱常務取締役)
この記事の全文は、安全スタッフの定期購読者様のみご覧いただけます。
▶定期購読のご案内はこちら
この連載を見る:
平成23年6月1日第2139号 掲載