【イラストで学ぶ身近なリスクと対策】第17回 天井クレーンの災害(下)
2021.07.27
【安全スタッフ】
1.はじめに
8月7日は立秋、暦のうえでは秋とはいえ、厳しい暑さが続いています。今回のテーマは「天井クレーンの災害㊦」です。
2.「天井クレーンの災害等2事例」
〔※〕今回の「災害1・2」は、鉄骨の物流倉庫などの「梁と主柱」とします。
【災害1】長尺のⅠ形鋼が作業台から落下し作業者に激突
〔作業状況〕鉄骨工場において、作業台上で鉄骨の梁〔Ⅰ形鋼〔*1〕〕を横にして加工した。加工後床面に10tつり天井Crで仮置きをしようとして、フランジ片側に横つりクランプを2個掛けて〔*2〕、縦に起こして作業台の端部に転移させてから、Ⅰ形鋼を床面に降ろそうとしていた。
〔*1〕規格はH×B×t1×t2[600×190×13×25]・重量133kg/mで、長さ10mは1330kg。
〔*2〕2本つりチェーン〔チェーン径8mm・長さ3m〕掛け幅角度は90度だった〔適正な掛け幅角度は30度以下〕。
〔災害発生〕天井クレーンの運転者Aは横になっているⅠ形鋼の上に乗り、玉掛け者Bは横つり用クランプを、フランジの片側2箇所に掛けてから、床面に降りてⅠ形鋼が来るのを待機していた。Aがラジコンを操作してつり上げようとしたとき、…
執筆:中野労働安全コンサルタント事務所 所長中災防安全衛生エキスパート 中野 洋一
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2021年8月1日第2383号 掲載