【ぶれい考】ジョブ型でなく合意型へ/野川 忍
2021.07.21
【労働新聞】
正社員改革が進まない。
問題の核心は、新しい正社員のデフォルトを「ジョブ型」と構想することにある。会社が指示するなら、どこでも何でもどのようにでも働く、という無限定正社員のあり方は今後ごく特別な場合だけになる、という認識は共有されていても、そこから「ならば仕事を限定しよう」としか発想できないなら、結局は「社員が何をして働くかは会社が決める」という点で変わりはない。
そうではなく、求められているのは、当該従業員がその会社で何をどこでどのように働くかは、お互いの対等な合意のうえで決める、というグローバルスタンダードの方向に向かうことである。
つまり、…
筆者:明治大学専門職大学院 法務研究科 専任教授 野川 忍
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令和3年8月2日第3315号5面 掲載