【イラストで学ぶリスクアセスメント】第27回 支柱足場の崩壊、倒壊防止
埼玉・東松山市のマンションで3月19日、鉄製の足場が倒れ歩いていた保育園児2人が下敷きとなり、1人が死亡するという痛ましい事故がありました。警察の発表によりますと事故当時、現場の周辺では強風が吹いており、足場は建物に固定されておらず、作業員もいなかったとのことです。
こうした公衆災害の発生は、絶対に避けなければなりません。今回は急きょ、足場について考えてみたいと思います。足場は高所での作業を安全かつ能率的に行ううえで不可欠です。土木・建築・設備工事だけでなく、建物・大型設備の保全・改善、低層住宅・マンションのリフォームなど幅広く使われています。
足場とは、労働安全衛生規則第559条の解釈例規を要約すると、「本足場等のごとく建設物等の高所部に対する部材の取付け又は取りはずし等の作業において、労働者を作業箇所に接近させて作業させるために設ける仮設物をいい、資材等の運搬又は集積を主目的として設けるさん橋又はステージング、コンクリート打設のためのサポート等は該当しない」と記載されています。
足場の種類は、主に支柱足場・吊り足場・張出し足場などがあり、支柱足場にはわく組足場・くさび緊結式足場・単管足場・ブラケット一側足場・棚足場があります。今回は事件にもなった団地のリフォーム工事、情報機器の配線工事、木造家屋などの低層住宅工事といった多数の現場で使用しているくさび緊結式足場の崩壊、倒壊防止を取り上げます。…
執筆:中央労働災害防止協会 関東安全衛生サービスセンター 安全管理士 中野 洋一
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