【産業カウンセリングの現場から】第24回 「共にある」の姿勢が大切
2012.05.15
【安全スタッフ】
どの状況でも「労い」を
東日本大震災では、仙台市内に事務所を構える産業保健推進センターも被害を受け、果たして活動ができるのか?と私ども促進員も不安を抱えておりましたが、4月9日に「復職プログラムの策定について」の支援依頼が事業場から入りました。4月7日に起きた震度6強の余震から2日目、気持ちも大きく3月に揺り戻された中での訪問依頼は、センターと促進員を大いに勇気づけました。
私が素直に感じたのは、大震災を契機に事業場への「帰属意識」が強固になった事業場とそうではない事業場と二極化したのではないかということです。例えばある事業場で、とある管理者からこうした話をお聞きしました。東京本社からの管理職が出張で仙台の事務所に来た際、入るや否やいきなり自分に仕事の指示を出して来て正直驚いた。「仕事の話より何よりも一言、『大変だったね』と言って皆を労って欲しかった。メンバーの連帯は逆に強まったけど会社へは失望した」とのことでした。
管理職研修でもお伝えはしていることですが、改めて、どのような状況でも「労い」の言葉掛けの大切さを教えていただきました。反対に、「帰属意識」が強まったと感じたのは、以下のような事業場です。…
執筆:宮城産業保健推進センター メンタルヘルス対策支援センター 促進員 藤岡 奈美子
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平成24年5月15日第2162号 掲載