【産業カウンセリングの現場から】第27回 風通しの良い職場で労災防止
2012.07.01
【安全スタッフ】
作業止めた職長、受入れた所長
安心して働けるから職場がいきいきしてくる。そこから自分らしく働く力が湧いてくる。人間関係面からの快適職場づくりは、メンタルヘルス対策としての効果ばかりではなく、労働災害防止でも大きな効果があります。
「職長が、段取りと違う不安全な作業だと頑張って、現場を半日ストップさせてしまった」と苦笑いをしながら話してくれた安全担当者がいました。段取りと違うところは管理上問題でしょうが、私は現場を止める決断をした所長が偉いと思いました。
職場で起こる多様な問題を労基署サイドから見ていましたが、現場の疑問や苦情をきちんと受け止められるリーダーがいて、分かりやすく説明していたらここまで事が大きくなることもなかったのにと思われるケースがたくさんあります。間違えたと気がついて改めるのは勇気のいることですが、リーダーとして必要な資質だと思います。答えは現場にあるというように、おかしいことをおかしいと言える風通しの良い風土が企業の社会的責任を支え、不祥事を予防するというのが私の経験的実感です。…
執筆:独立行政法人労働者健康福祉機構 産業保健・賃金援護部 産業保健課
メンタルヘルス対策推進アドバイザー 古山 善一(元中央労働基準監督署長)
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平成24年7月1日第2165号 掲載