【イラストで学ぶリスクアセスメント】第35回 安全ブロックの正しい使い方
2012.09.01
【安全スタッフ】
安全帯などの取付け設備のうち、リトラクタ式墜落阻止器具と呼ばれる安全ブロックの不適切な使用方法を、今回は取り上げます。せっかく、事業者が安全ブロックを購入しても、職場で誤った作業方法をしては意味がありません。
墜落阻止装置には、仮設用と常設用がありますが、今回は仮設用を対象とします。仮設用には主に安全ブロックと親綱式スライド器具の2種類があり、安全ブロックは、ベルト巻取り式とワイヤロープ巻取り式があります。
ベルト式は長さ3.5~15mで、建設工事現場のはしごなど、比較的高低差の少ない場所で使用します。一方、ワイヤロープ式は長さ15~30mで、建設工事現場での杭打機、造船所、送電鉄塔などで高低差のある場所での使用に適しています。
ともに使用方法は、あらかじめ器具をはしごなどの上部に設置し、フックに引き寄せロープを取り付けておきます。装置が有効に機能するためには、器具を設置したとき、床面でベルト・ワイヤロープを全て伸ばし、ロック機構の確認とベルトなどが鋭い角に接触していないかを確認します。
また、作業者は床面でこの装置のフックを安全帯のD環に直接かけることが肝要です。
固定はしごを昇降中に墜落
安全ブロックは…
執筆:中野労働安全コンサルタント事務所 所長 中野 洋一
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平成24年9月1日第2169号 掲載