【裁判例が語る安全衛生最新事情】第138回 ボーダフォン事件 異動に伴う自殺と会社の予見可能性 名古屋地裁平成19年１月24日判決
2011.10.01
【安全スタッフ】
Ⅰ 事件の概要
被告Ｙ社は、携帯電話などの電気通信会社である。亡Ａは、長年Ｋ会社に勤務していたが平成６年４月１日に被告Ｙ社の前身の会社に出向して勤務し、平成13年４月１日にＫ社からＹ社に転籍した。そして、平成14年12月に首つり自殺した。
原告Ｘ１は亡Ａの妻、原告Ｘ２、Ｘ３はその子供である。
原告Ｘ１らは、亡Ａの自殺は、被告Ｙ社の安全配慮義務違反に基づくものとして、損害賠償請求訴訟を提起した。
Ⅱ 判決の要旨
１、亡Ａのうつ病罹患と症状の推移
亡Ａは、平成６年11月頃にうつ病に罹患し、その症状の程度は、…
執筆：弁護士 外井 浩志
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平成23年10月1日第2147号 掲載
